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成人式の振袖

もう、過ぎた話題(昨日のこと)になってしまいましたが…😓

昨日は「成人の日」でしたね。
この記事を読んで下さっている方の中にも、お子さんが成人式を迎えたという方、いらっしゃるのではないでしょうか?

私は、昨日はほとんど家から出なかったので、「成人の日」恒例の、振袖を着たお嬢さん達を見る機会が無かったのですが…。

ただ、一昨日、用事があって大分市中心部に出かけた時に、綺麗な振袖姿のお嬢さんを二人見かけました。(たぶん、何かの都合で、「成人の日」より1日早く写真を撮るとかしたのでしょう)
どちらもお母様と一緒でした。

若さと可愛いらしさが引き立つ、澄んだパステルカラーの振袖。
着物の柄も、古典的で優雅な花模様で、ああ、やっぱりオーソドックスな着物っていいなぁ、と見惚れてしまいます。

実は、私は「着物」が大好きで、30代半ばごろから数年間、「着物狂い」の時期もあったのです。
と言っても、高価な新品を買うお金はないので、買った着物の大半は「古着屋」「リサイクルショップ」での掘り出し物でしたが…。


話は戻ります。
成人式シーズン、振袖姿のお嬢さん達を見ると、私がいつも思い出す「苦い思い出」があります。


私の家は貧しくて、成人式の振袖なんて到底買えませんでした。
どうしてそういう展開になったのか、私はよく知らないのですが、従姉の振袖を借りることになったのです。

母は10人姉弟の次女ですが、母のすぐ下の妹、つまり私の叔母さんは、ご主人が会社を経営していて、裕福でした。
二人の娘達(私の従姉)にも、お金に糸目をつけず、洋服を沢山買い与えていて、私は時々、その「お下がり」をもらって着ていたのです。

しかしその洋服は、どれも叔母さんの趣味なのか、ヒラヒラ、フリフリ、あでやかな花柄など、私の顔には似合わないものばかりでした😥

「今度、成人式ばってん、○○(私のこと)に振袖を買ってやる金なんて、どこにもないばい(注・阿蘇弁)」と、母が叔母に愚痴ったのでしょうか?
間もなく叔母から、とても豪華な振袖一式が送られてきました。

見ると、我が家では決して手の届かない、高価な振袖だということは、分かります。
しかも、パッと目を引く鮮やかな「朱赤色」、絞りに手の込んだ刺繍もほどこされ、とても華やかです。

この振袖を着ていた従姉には、きっと似合っていたのでしょう。
しかし、私の地味な顔には、この振袖はあまりに華やかすぎました😥
着物のゴージャスさが際立って、私の顔が浮いてしまうのです。

それでも、母からは「成人式に振袖を着られるだけ、ありがたいと思いなさい」と言われ、私はしぶしぶ、朱色の華やかな振袖姿で成人式に出かけたのでした。

(某写真館にて撮影した、私二十歳の記念写真 😓)


自分の容貌、野暮ったさに強い劣等感を抱いていたあの頃、全く似合わない華やかな振袖を着て、多くの人前に出るのが、いたたまれない気持ちでした。
美容院で、やたら派手に高く結い上げられた髪型も恥ずかしいし、とにかく「穴があったら入りたい」ような気分だったのです。

そんな気持ちがモロに顔に出たのか、せっかく母が高いお金を払い、写真館で撮ってもらった記念写真は、「ふて腐れた」ブサイク顔で写ってしまったのです。

「成人式」が終わり、「大分文化会館」の前で高校時代のクラスメイト達と写った記念写真も、暗~い表情でニコリともしない仏頂面が残りました。

今思えば、他人は私が思うほど、私に注目してはおらず、「借り物」の振袖が似合わないからと、変に卑屈になる必要はなかったのでした。

せめてあの日、もっと素直で明るい笑顔で写真に写っていたら、少々顔が着物から浮いていても、ブサイクであっても、それなりに良い写真が残ったのではないか、と、悔やまれます。

いえ、写真がどうこう、という以前に、人生で一度きりの「晴れの日」を、笑顔で過ごせなかった自分が、何とも情けなくて残念です。


作家の林真理子さんの著書に、「着物の悦び」というエッセイがあります。
林さんは、大の着物好きとして知られていますが、このエッセイの中に、成人式の振袖をめぐる林さんの苦い思い出が描かれています。
何だか、自分とダブってしまいます。


昨日、テレビのニュースでは、新成人の若者達にインタビューする場面があちこちで放送されていました。
ある一人のお嬢さんが、「母の着物を着て、成人式を迎えられて、幸せです」と涙ぐみながら話していました。

お嬢さんの着物は(チラッとしか見ていませんが)、サーモンピンクっぽいシンプルな振袖で、ゴージャスではないけれど、清楚で可愛い感じでした。
隣にいるお母様も「感無量」という表情で、ああ、いい母子だなあ、このお嬢さんは、きっと幸せな人生を歩むだろうなあ、としみじみ思いました。

当時の私に、このお嬢さんの何10分の1でも、素直な心があったなら、私の「今」は、少し違うものになっていたのだろうか? そんなことを考えてしまいます。


これから振袖を着る(買っても、借りても)予定の若い女性達には、流行や人の意見ばかりに流されず、自分に似合う、そして着ていて心地よい着物を選んでほしい、と思うのでした。



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コメント

こんばんは

私も日本の伝統である着物の柄や着付けに関して
邪道は論外だと思っています。

総しぼりは私も好きで、娘の成人式には総しぼりの振袖を買いました。
決してうちは裕福ではありませんが、振袖を買ってもらえなかった私の夢でもあったので、ちょっと無理をしました(^_^;)汗

高価な着物ほどその家の財産として、後々の代まで受け継いで着ることは素晴らしいことだと思いますょ

ミー様、こんばんは。
コメントありがとうございます。
本当に、日本古来の伝統的な着物は、すばらしい文化ですね。
私も、オーソドックスで品のある着物姿の女性を見ると、うれしくなります。
日本人に生まれて良かった、と思う瞬間ですよね。

もう何年も、着物からは遠ざかっていますが、またチャンスがあれば、着てみようと思います。

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